盛岡と花巻に行って来ました。
岩手銀行旧本店から、盛岡城址公園へ。
不来方の お城の草に 寝ころびて 空に吸はれし 十五の心
<石川啄木>
一泊して、翌日は新幹線で新花巻駅へ。
目的は宮沢賢治記念館。
バスは極端に少なく、タクシーは駅前にスタンバイしていますが、今回は歩くことにしました。
至る所に賢治の夢の名残を見ながら歩く北国の春の道。
歩かないのはむしろもったいないほどです。
SL銀河鉄道が走るのを見たり、小さな神社に寄り道したりしながら歩くこと三十分。
記念館の入り口である階段が見えました。
記念館は賢治が「(法華)経を埋めるべき山」と記していた胡四王山に建てられているのです。
三百数十段を上ると山猫軒があります。
そこから記念館に行く道と、ポランの広場を通って宮沢賢治イーハトーブ館に続く道があり、
どちらを先にしてもよかったのですが雨上がりの晴れた空気が気持よかったので、
広場の方に足が向かいました。
「あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、
うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波、
またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、
羊飼のミーロや顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、
いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると
みんななつかしい青いむかし風の幻燈のように思われます」
―『ポラーノの広場』
イーハトーブ館はなんと無料ですが内容は充実しています。
こちらの方だけで一日中でも居られそう。いままで知らなかった作品をアニメで見たりして、
感銘を受けました。『雪渡り』『虔十公園林』など。
賢治は「やなやつ」を書くのもうまいところがすごいとおもいます。
記念館の脇には胡四王神社に続く道があります。
人の姿もない山上の神社からは北上川と田畑が眺められます。
参道にある「触れると愛が生れる杉」
愛と言っても愛されて幸せとかそういうんじゃなくて『よだかの星』みたいな愛なのだろうか、と思うと触れるのも覚悟が要るような・・・
記念館の入口には『猫の事務所』が。
大好きなお話だけど読むたびにせつない。かまねこ・・・
美しい一日でした。
また近いうちに再訪したいと思います。
花巻に伝わる鹿踊り。
岩手銀行旧本店から、盛岡城址公園へ。
不来方の お城の草に 寝ころびて 空に吸はれし 十五の心
<石川啄木>
一泊して、翌日は新幹線で新花巻駅へ。
目的は宮沢賢治記念館。
バスは極端に少なく、タクシーは駅前にスタンバイしていますが、今回は歩くことにしました。
至る所に賢治の夢の名残を見ながら歩く北国の春の道。
歩かないのはむしろもったいないほどです。
SL銀河鉄道が走るのを見たり、小さな神社に寄り道したりしながら歩くこと三十分。
記念館の入り口である階段が見えました。
記念館は賢治が「(法華)経を埋めるべき山」と記していた胡四王山に建てられているのです。
三百数十段を上ると山猫軒があります。
そこから記念館に行く道と、ポランの広場を通って宮沢賢治イーハトーブ館に続く道があり、
どちらを先にしてもよかったのですが雨上がりの晴れた空気が気持よかったので、
広場の方に足が向かいました。
「あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、
うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波、
またそのなかでいっしょになったたくさんのひとたち、ファゼーロとロザーロ、
羊飼のミーロや顔の赤いこどもたち、地主のテーモ、山猫博士のボーガント・デストゥパーゴなど、
いまこの暗い巨きな石の建物のなかで考えていると
みんななつかしい青いむかし風の幻燈のように思われます」
―『ポラーノの広場』
イーハトーブ館はなんと無料ですが内容は充実しています。
こちらの方だけで一日中でも居られそう。いままで知らなかった作品をアニメで見たりして、
感銘を受けました。『雪渡り』『虔十公園林』など。
賢治は「やなやつ」を書くのもうまいところがすごいとおもいます。
記念館の脇には胡四王神社に続く道があります。
人の姿もない山上の神社からは北上川と田畑が眺められます。
参道にある「触れると愛が生れる杉」
愛と言っても愛されて幸せとかそういうんじゃなくて『よだかの星』みたいな愛なのだろうか、と思うと触れるのも覚悟が要るような・・・
記念館の入口には『猫の事務所』が。
大好きなお話だけど読むたびにせつない。かまねこ・・・
美しい一日でした。
また近いうちに再訪したいと思います。
花巻に伝わる鹿踊り。