函館二日目。
朝ごはんに感動しつつ(画像はネットから引っ張ってきました)ベイエリアを離れ、
五稜郭へ。
五稜郭は黒船来航をきっかけに、蝦夷地の政治・外交・防衛の拠点として幕府が設置した箱館奉行所を中心とした星形要塞です。
戊辰戦争が起こると、旧幕府海軍副総裁榎本武揚が、陸軍諸隊を収容した艦隊を率いて蝦夷地へ渡り、五稜郭を占拠。
新撰組「鬼の副長」土方歳三も合流して、箱館に旧幕臣による仮政権をつくりました。
明治2年3月、新政府軍の大部隊が日本海側の乙部に上陸。五稜郭に向け進撃を開始。
江差山道では土方歳三率いる部隊が迎え撃ち、激しい戦闘となりました。
箱館山裏側の絶壁を登って現れた新政府軍奇襲部隊により箱館の町は占領され、
これを奪回せんと土方歳三は五稜郭から出撃し、
一本木関門を越えたところで銃弾を受けて戦死。
五稜郭は軍艦「甲鉄」から直接砲撃され、明治2年5月17日、旧幕府軍は新政府軍に降伏。
ここに戊辰戦争は終結しました。
思ったより海から近く、三方から攻め寄せる新政府軍の幻影が見えるかのようです。
旅順(日露戦争-VSロシア帝国)、青島(WW1-VSドイツ帝国)、
そしてシンガポール(WW2-VS大英帝国)に至るまで、
日本がやたらと要塞攻略戦に強かったのは、
会津若松城、五稜郭、そして熊本城(西郷さん)で鍛えられたおかげだろうか、と
男前な土方さんの銅像の前でふと思いました。
箱館奉行所は明治4年に解体されたのですが、本来の姿を取り戻そうという気運が高まり、
昭和60年からこつこつ調査を重ねて、最近(平成22年)復元されました。
初夏の北海道は、意外に日差しが強く、何もかもが鮮やかに見えました。
激戦の地も、いまは穏やか。
地上の星が訪れる人々をよろこばせる街です。